診療科のご案内

新潟脊椎外科センター

北京における診療・講演、蘇州中国整形外科学会での発表

新潟脊椎外科センター(亀田第一病院 脊椎外科)
長谷川 和宏

平成20年度日本脊椎脊髄病学会Visiting Scholarshipのご援助を頂き、11月6日より11月16日までの期間、中国において診療指導および講演活動を行ってまいりました。11月6日、初冬の北京に到着しました。昨年9月に訪れた時には、排気ガスのために晴れた日でも日輪が霞んでいたのですが、今夏開催されたオリンピックの効果か、大気はかなり改善されており銀杏黄葉の街並みも美しく感じられました。

  • 天安門広場

    天安門広場

  • 旧北京駅

    旧北京駅

  • オリンピックの垂幕

    オリンピックの垂幕

まず最初に、私が客員教授を勤めている北京首都医科大学附属同仁病院において診療指導を行いました。同仁病院は、1886年に米国のメソジスト教会による眼科診療所として開始され、現在、それぞれ巨大な外来、病棟、および手術棟を有する3つの診療棟がありまる。診療科は57つ、病床数は1600ベット、救急を含めた外来患者受診者数は年間130万人、年間手術件数は5~6万件だそうです。

全国から患者が集まる名門病院の一つではあるものの、脊椎外科は発展途上であり、年間手術件数は100例弱というところです。脊椎外科入院患者は約20名で、疾患の内訳は腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、靭帯骨化症、外傷とくに頸椎・頚髄損傷が大半を占めていました。入院中の術前患者について、担当医師より病歴、症状・神経学的所見、画像所見を発表していただき、診断の基本的プロセス・考え方について時間をかけて教えました。続いて、保存療法を含めた治療法の選択肢を示し最良と考えられる治療法を決めました。手術適応症例についても、いつくかの選択肢を教え、患者の条件を考慮してベストと思われる方針を決定しまいた。

入院患者に加えて、外来患者のうち診断困難あるいは術式未定の方を毎日2~3名づつ診察し、原因の特定および術式決定を手伝いました。
手術室は20室が稼働しており、眼科、耳鼻科、整形外科を中心に毎日多くの手術が行われていました。ロッカー室、トイレ・シャワー室、手洗い場などの設備は日本の新しい病院と変わらず、手術周辺機器も完備されていました。

しかし、我々が使い慣れた脊椎手術用の細かい剥離子や鋭匕などが揃っていなかったり、high speed drillが途中で使えなくなったりで、手術ではやや難渋しました。指導した手術は、2例(62歳男性、胸椎黄色靭帯骨化症に対する3椎間の骨化巣切除術、79歳男性、腰椎変性すべりを伴った腰部脊柱管狭窄症に対する椎弓形成術)を私が執刀し、腰仙椎固定術後遺残下肢痛に対する再除圧およびinstrumentation(54歳男性)を私の指導のもと脊椎外科主任に執刀頂きました。

いずれの手術も順調に終了し、術後の症状改善を脊椎グループの皆で確認しました。
診療指導の合間に、北京市内関連病院の脊椎外科医を集めて講演を行いました。その内容は、「Microendoscopic surgery for lumbar degenerative diseases ~surgical indication and the technique~」と「Dynamic stabilization for lumbar canal stenosis with instability ~its concept, biomechanical characteristics, and clinical results~]でした。

いずれも中国で広まりつつある技術であり、皆興味を持って聞いていたようです。北京における腰椎内視鏡手術は、5~6年前に急速に導入されたものの合併症が多発したためにほとんど実施されなくなったとのことです。日本における脊椎内視鏡研修制度による技術普及の現状をお話し、中国においてもこのような学会主導の制度が必要であろうとお話ししました。
北京での1週間の診療活動を終え、12日に中国整形外科学会(第3回国際学術集会)に参加するために、「東洋のベニス」といわれる蘇州に上海経由で移動しました。巨大な国際展示場で開かれた会場に行ってみると、

整形外科医の参加者だけで8000名以上になったとのことで、周囲に溢れる各種機械メーカービジネスマンのエネルギーとともに中国の底知れないパワーを感じました。しかし、“国際学会”にもかかわらずほとんどの発表と論議が中国語で行われ、英語によるInternational sessionはプログラムのその一部でした。私は、このInternational sessionで、北京での2つの講演の概要を発表しました。私のセッションは講演者が皆外国人でしたが有意義な論議ができました。

今回の中国における診療・講演活動を通じて感じたことは、中国の将来性です。現時点では、英語を堪能に話せる中国人医師は少ないのですが、若いエリート医師たちは外国で学び、その知識と技術を中国に持ち帰って実践しています。彼らが指導的立場になって、この国を牽引してゆく時代が近い将来やってくるので、世界経済における中国のように、脊椎外科の世界でも中国は重要な位置に近づいてくることは間違いないと思います。帰途は、日本ではまだ実用化されていないリニアモーターカーで上海浦東空港に入りましたが、時速430Kmで上海郊外を走り抜けたときには、中国のエネルギーを益々強く実感しました。

国外などでの実績

新潟脊椎外科センター 新潟股関節センター 消化器内視鏡センター リハビリテーション部門 超低線量X線画像診断装置「sterEOS(ステレオス)」を日本で初めて導入しました。 高画質・低線量のデジタルマンモグラフィシステム「AMULET Innovality」を導入しました。 メディア掲載情報
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