ごあいさつ
新潟脊椎外科センターは、脊椎疾患の研究と診療技術の発展のため、前センター長・本間隆夫(現・顧問)によって平成11年に医療法人愛仁会の構成組織の一つとして設立されました。当センターは、全国初めての「脊椎外科専門センター」として活動を開始し、患者様本位の最先端の治療を目指して、日々診療してまいりました。
診療体制は、“完全主治医制”とし、脊椎外科専門医である主治医が病気のしくみ、検査内容、手術方法、手術後のリハビリテーション、退院後の生活指導を含めて細かい点まで相談にお答えしつつ診療を進めてまいります。また、専門的な知識と経験を持った看護師、臨床工学士、理学・作業療法士、放射線技師、医事課スタッフが、専門診療体制を支えています。
医療法人愛仁会初代理事長・渡辺信一先生は、
医は仁と己はげまし吹雪中
という句を残しておられます。
仁という言葉は、『論語』の至る所で見出せることばであり、広辞苑によると、礼に基づく自己抑制と他者への思いやり、と解されています。この言葉ほど、医療の本質示す適切な言葉はないでしょう。
新潟脊椎外科センターは、仁に基づく最善の医療をご提供することが目標であります。私共の診断および治療方法は、長い経験の中で培われた内容であること、最新の科学的経験に支持された、世界標準レベル以上のものであることを基本にしています。
当センターにおける脊椎手術の特徴は、一般的な内容に加えて、
① 高齢化社会で激増しつつある変性疾患に対する顕微鏡および内視鏡を駆使した高精度低侵襲手術
② 若年者から高齢者までの重度脊柱変形に対する高度矯正・固定手術
③ 最新の脊髄モニタリング(手術中に神経機能を確認しながら操作を行う監視装置)による安全対策
に集約できます。
私共は、国内外で学会活動や講演(業績欄参照)、社会活動をするかたわら、全国からの脊椎疾患の診断や手術技術の向上をめざす専門医(整形外科医、脳外科医)の方々の研修をも受け入れています。
今年も、脊椎疾患に悩める方々のために、最良の診療をご提供できるように、スタッフ一同努めてまいります。
平成三十年
新潟脊椎外科センター
センター長 長谷川 和宏